文章軌範は中国、宋代の散文選集
七巻。謝枋得(しやぼうとく)編。
唐宋の古文を中心に文章の模範となる作品69編を選んだもの。
選ばれた作品は、15作家のうち唐の韓愈(かんゆ)が32編ともっとも多く、ついで宋の蘇軾(そしょく)の12編、唐の柳宗元(りゅうそうげん)と宋の欧陽修(おうようしゆう)の各五編がこれに次いでいる。
この書は、努力しだいで高位高官になれる意の「侯王将相有種乎(こうおうしようしようしゆあらんや)」の七字を、七巻に一字ずつあてて、侯字集・王字集などと命名しているように、官吏任用試験(科挙)の受験参考書としてつくられたものである。
したがって、第一巻から順次に勉強すれば、しだいに高級な文章技術を会得できるように組み立てられている。
科挙のないわが国では、江戸時代に作文の教科書あるいは文章の傑作集として広く読まれた。